2023年 ブライダルマーケット予測

  • 2023/01/27
     

2023年も始まり、各会場様も忙しい日々が続いている事と思います。

忙しい日々を過ごしながらも、今後の近未来ビジネス環境については皆さん気になるところです。今回のコラムでは、今後のブライダルマーケットについて予測してみようと思います。

まず業界に一番大きな影響を与える数字である「婚姻組数」は、2022年も2021年に続いて約50万組強で着地する見込です。※1

こちらはコロナ禍前の2019年と比較すると約83%の水準になります。全国旅行支援等、確実に世間の雰囲気は変わりつつあり、「結婚/結婚式」に対しての見方も変わってきているのにも関わらず、婚姻組数がほぼ回復してこない事を考えると、「コロナ禍だから、結婚を延期しよう」という延期層による影響よりも、「コロナ禍影響により出会う機会が減っている」と考える事が自然です。

お二人が付き合い始めてから結婚に至るまでの平均期間は、約3.3年と言われます。※2

▼2021年「ゼクシィ結婚トレンド調査」 結婚までに付き合った期間(全体/単一回答) 

今付き合い始めた方々が結婚に至る時期を考えると、現状レベルの婚姻組数が後2年程続き、その後コロナ禍前に予測されていた適齢期人口減少のトレンドに乗り、年率2%程度の減少幅でゆるやかに下がっていく事になりそうです。

一方で、直近の会場への来館は2019年比80%弱、成約は約80%程度で推移しています。この数字は婚姻組数減とある程度連動していますので、披露宴実施率は2019年比で微減という事になりますし、来館数の減少幅が成約数のそれよりも大きい事から、一組あたりの会場来館数もさらに減少しているという事になります。

1組あたり人数も回復傾向ではありますが、2019年比80%~90%程度で推移している状況です。一組当たり単価も戻り切っていません。

上記を鑑みると、2023年のブライダルマーケットは大きな回復は見込めず、2022年をベースにしながら微減していくという事になります。顧客数・来館総数も減少していく中で、来館1組の重みはますます高まっていきます。CPAを下げながら目標の成約数を確保していく新しい集客手法の開発が必要な1年になりそうです。

                                       鈴木直樹

参照

※1 厚生労働省発表 「令和3年(2021)人口動態統計(確定数)の概況

※2 リクルート「クシィ 結婚トレンド調査2021調べ